侵食されていく爪をクリアネイルショットで

いつのころからだったか。 右足の親指の爪先が厚くなってきた。

 

 

 

黴菌でも入ったかのように黄色く濁った色をしていた。 痒くはなかった。 爪切りで切れば、大丈夫。 そのくらいにしか思っていなかった。

 

 

 

高校生のときに水虫は経験した。 野球部だったから、毎日ソックスにスパイクに泥まみれ。 清潔に気を使う性格でもなかった。

 

 

水虫は治るどころか、毎年の行事のように梅雨場から夏にかけて現れた。

 

 

不思議と寒くなると治るので、それほど深刻には考えていなかった。

 

 

いや、本当は気付いていた。 冬場でも、コタツや布団の中で足先が温まったとき、猛烈な痒みに襲われていたのだ。

 

 

 

でも、気付かないフリをしていた。 中年になり、親指の爪の濁りはとれなかった。

 

 

 

爪切りで切ってもまた生えてくる。 根を絶とうと、だんだんと、深く爪を切っていった。 

 

 

表皮だけでなく、真皮まで削ってしまって、血が出た。

 

 

ティッシュで拭く。 毛細血管が切れてでた出血はなかなか止まらない。

 

 

正常な爪は、いま親指の半分くらいだ。

 

 

 

僕の足の親指は、厚くて、白濁していて、ぼろぼろで、汚い印象だ。 人に見せたくないので今でも伸びればぎりぎりまで切ってしまう。

 

さらに爪水虫は侵食していく…… 僕の親指はどうなってしまうのだろう?

 

そこで今本当に効くかどうか分からないが、爪水虫対策のジェルであるクリアネイルショットを使ってみる事にした。

 

 

爪に潜む白癬菌を撃退してくれる殺菌作用がちゃんとあるとのことだが、塗っていきなり治るものではないので、今のところはまだ効くかどうかの判断はできていない。

 

 

だが、心の声としてはクリアネイルショットよ、頼むから効いてくれ、そんな感じ。